第285話

「彼、どうしてる?」

イヴェインはナイフでリンゴの皮をむきながら、私に向かってあからさまに目をむいた。「自分の心配をしたほうがいいんじゃない? 医者が言ってたよ、熱で脳みそが焼けかけてたって」

「もう平気」そう言ったものの、声はまだしゃがれていた。

救助されてから三日が経っていた。

島に降り立ったヘリコプターは、救助隊のものではなかった。テレビ番組の制作クルーに雇われたロケハンの一団で、サバイバル系のリアリティ番組を撮る場所を探していたのだ。

ところが突然の嵐で進路を外れ、真っすぐその島へと流されてきた。

だが、災い転じて福となす、というやつだろう。あの嵐のおかげで、彼らは候補にす...

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